【Netflix】 監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影の感想とか

スポンサーリンク

みんな大好きNetflix作品レビュー第一弾です.(続けるかは未定)

タイトルは「監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影」(原題: The Social Dilemma)で, ドキュメンタリーと再現ドラマを織り交ぜたNetflixオリジナル映画になっております.
日本語のタイトルからはジョージ・オーウェルの傑作小説「1984」のディストピアをイメージさせるものですが, その内容は未来に訪れるかもしれないディストピア世界ではなく, 我々が現在生きているこの世界が直面しているソーシャルメディアの問題を追求していく番組です.これは原題のThe Social Dilemmaが The Social Media (+mal) のアナグラムになっていることからもわかりやすいと思います. (ちなみにmalは英語で悪いという意味の接頭辞として使えるようですが, そこまで言葉遊びしているかは不明)

以下, まとめや感想や考察等を書いていきますが, ネタバレが盛りだくさんなので未視聴の方はご注意を.

私たちは買われている

本作のメインテーマです.
ソーシャルメディアというものは利用者に対して, 基本無料でサービスを提供しています. 例えばYouTubeやFacebook, Instagram, Twitterなど普段使っているサービスを思い出せば簡単に納得できます.
こうしたサービスは, サーバの維持費や運営費だけでも莫大な費用がかかるにも関わらず, 利用者はそれを無料で利用できます. これは御存知の通り, 広告収益でマネタイズするビジネスモデルを採用しているためです. すなわち, 彼らの真の顧客とは広告を掲載する企業なのです.
ではソーシャルメディアはそれらの企業に対してどんな商品を販売するか. 答えは我々利用者です.
ソーシャルメディアとは利用者を囲い, それを企業に対して切り売りする企業です. 強い言葉を用いて言い換えれば現代の人身売買企業とも言えるでしょう. (一応ですが, 違法だとは言っていません)
作品内ではこんな言葉が紹介されていました.

“There are only two industries that refer to their customers as ‘users’: illegal drugs and software. ” — Edward Tufte

顧客のことを「ユーザ」と呼ぶ産業は, ドラッグとソフトウェアだけだ.

ソフトウェアをここではソーシャルメディアと読み替えるとして, 本当にこの2つの産業だけが「ユーザ」と言っているのかは不明ですが, ここで言いたいのはどちらも顧客が商品であること, そして顧客は中毒症状で自力で抜け出せなくなることです.
つまり私達は薬漬けにされて売られているのです.

ソーシャルメディア脳

インターネット中毒, SNS中毒などなどソーシャルメディア中毒とほぼ同じ意味を表す様々な言葉で, ソーシャルメディアに生活を支配される人間を危惧する発言がそこかしこでなされています. いつでもどこでもスマートフォンから離れられない人間, SNSで高評価を得るための人体改造, SNS中心の生活, etc.

しかし, どうして誰も彼もがーシャルメディア中毒患者となれ果ててしまうのでしょうか. 答えは作品内で語られています. ユーザが中毒患者となるように深層意識に働きかけるように設計されているからと.

例えば「いいね」ボタン. 御存知の通りSNSにおいて自分の投稿が評価されるとき押されるものです. 自分の投稿に付く「いいね」は, 自分の意見を読み賛同してくれた人の人数を表し, これは投稿者の承認欲求をこれでもかというほど刺激してきます. 一度鳴り止まない通知を体験すると, その快感を忘れられなくなり, 本能レベルで再びそれを求めます. 「いいね」をもう一度得たい, もっと得たいという考えが脳を支配していき, 日常の生活にまでソーシャルメディアが侵食してきます. こうしてソーシャルメディアジャンキーが出来上がります.
例えば「スワイプすると更新される情報」. ソーシャルメディアをスマートフォンで利用すると, スワイプするたびに新しい情報が随時更新されます. スワイプ→更新→スワイプ→更新→… という単純な繰り返しはそれ故に深層心理に働きます. 直感的なUIで分かりやすい結果が得られるこのループによって, 我々はパブロフの犬のように洗脳されているのです. そして気がつくと小さな画面を凝視しながら指をただひたすら動かす操り人形となります.
例えば「通知」. 先にも言ったとおりユーザは商品です. 商品とは常に良い状態を維持する必要があります. ソーシャルメディアで言えばそのプラットフォームに費やす時間がその基準になります. もしペットの食欲がなければ, いつもよりも良い餌を買い与えてみるように, ユーザがなかなかログインしてこなければ通知機能を使ってあの手この手で気を引いてきます. 機械学習による膨大なデータから最適化された通知は, 最高の餌となってユーザの気を引き続けます.

作品内では他にもいくつも語られ描写されましたが, その手法は天才たちにより深層心理に深く影響を与えるようにデザインされているか, AIによって最適化されているものばかりです.
我々は彼らによって商品に仕立て上げられます.

分断と内戦

ソーシャルメディアの最も恐ろしい機能のひとつに「おすすめ」というものがあります.

コメント

タイトルとURLをコピーしました