2019年に発売されるエントリースマホの中で最もコストパフォーマンスが高いのではないかと噂のUMIDIGI A5 PROを購入したのでレビューします。(OSのビルドはver1.2)
そもそもUMIDIGIって?
UMIDIGI(ユミディジ)は中国広東省に拠点を持つ企業で、スマートフォンの開発を中心に行っているベンチャー企業です。その特徴としてはエントリー~ミドルレンジスマホを中心に月イチの物凄いペースでスマホの開発をしていることや、コストパフォーマンスが高いこと、日本のバンド帯に対応し技適も取得したりするという点にあります。
特に日本バンド帯の対応や技適取得について満たしている海外スマホは他に少なく、日本でもコアな層に人気が出てきています。しかし当然ベンチャー企業なので、同じ中国の企業でもHuaweiやXiaomiやOPPO等の大企業と比べると製品開発力やサポートには差があり、それらと比べるといわゆる分かっている人向けのスマホメーカーです。
UMIDIGI A5 PRO
UMIDIGI A5 PROはUMIDIGIの製品群でも最廉価のAシリーズの2019年最新モデルになります。しかし廉価モデルと言っても安かろう悪かろうではなく、その時々の最低限のスペックに+αでの付加価値を付けてくれています。例えばこのUMIDIGI A5 PROではカメラが売りとなっており、今流行りのトリプルカメラで広角での撮影が可能です。そういった意味ではエントリースマホを超えたスマホと言うこともできます。
詳しいスペックに関しては公式で。
レビュー
外観
UMIDIGI A5 PROの特徴の1つが外観と言っても良いでしょう。
第一印象は「安っぽくない。カッコイイ!」です。特に公式が売りにしている、ガラス加工されている背面は透き通るようで綺麗の一言。Breathing Crystalの方の色味はHuawei P30シリーズのような濃いめな青色かと思いましたが、もっと薄くて一見するとシルバーにも見えるぐらいの色です。個人的にはこっちのほうが上品でいい感じです。その他のデザインは基本的にHuawei P30 Liteそのままのですね。パクったんだろーなぁというのがひしひしと感じられます。
一方、デザインの唯一のマイナス点となるのはサイドの部分でしょう。シルバーのサイド部はコスト削減のためか他のUMIDIGI端末とほとんど同じ。この部分だけが唯一チープ感を醸し出しています。チープなスマホというのは事実なので仕方ないですがね… それでもスマホの側面をしっかり見るなんてことはそんなにしないので気にはならないですけど。
側面のチープさは拭えない。
操作感
ハードウェア
6.3インチ、200g超えの一時期はファブレットなどと呼んだサイズ感のスマートフォンです。さすがに片手で使うには少し大きいかなという感じがあるので、手の小さい人には少し扱いづらいかもしれません。
一方でタッチの精度は非常によく、誤爆や画面端のタッチ不良などもないので使っていてストレスはありません。
OS
AOSPのUIをそのまま使いまわしており、無理に無駄な機能やアプリを追加したりはしていないためそれなりに使いやすいです。またAndroid 9の目玉機能の一つであるナビゲーションバーについてもカスタマイズができます。従来のような戻るボタンやホームボタンは表示するタイプや、ピル型、非表示(ジェスチャー)などから選ぶことができます。(設定>Buttonから設定可能。)ジェスチャーには慣れるのにやや時間がかかるもしれませんが、画面が広くなるため快適度は増しそうです。
※ジェスチャーの場合フリック入力で最下段を入力する場合にジェスチャー誤爆の可能性があります。これはキーボードの位置を変えることで誤爆を防げます。
AnTuTuスコア
スコアはこちら。
最新verに更新したら82000ほどからこのスコアに落ちました…
最近のミドルロー端末のスコアが10万点前後だと考えると、そこからはちょっと落ち込んでます。しかし3Dゲームをがっつりやらないのであればこの点数でも不満はないですし、3Dゲームこそ快適とは言えませんが、動かないことはないので悪くはないのはないでしょうか。(私が唯一やっているスマホゲーのアズールレーンでは高fpsこそ出せないもののプレイ上の問題はありません。)
逆にゲームをガッツリやりたいならSnapDragon 710端末が2万円弱で買えるのでそっちを買ったほうが良さそうです。それでも足りないなら…家庭用ゲーム機かPC買おう。スマホにあんまりお金出してもしゃあないべ。
カメラ
後日追加予定。多分。
ディスプレイ
1万円以下のスマホにしては珍しくFHD+のディスプレイを採用しています。個人的にはスマホはFHDの解像度があれば必要十分なので、そこを確保してくれたのはありがたいです。
また画面占有率ですが、公証の92.7%という数字の通りありそうです。これを可能にしたウォータードロップ型のノッチは最近の流行りで、もはや中華スマホですら特段珍しくもないですが、ガジェットに疎い人に見せると結構喜んでもらえそうです。
さて、上2つはスペックが発表された時点で分かっていたこと。ですが今回届いてみてわかった嬉しい誤算としてディスプレイの発色がかなりイイカンジ!なのでございます。この価格帯だと発色も微妙だったりするんだろうなぁという予想が良い方に裏切られました。実に生き生きとした発色で動画を見るのに適しています。ただしやや青が強めなので苦手な人はいるかも知れません。
アズレンロード画面。かなり綺麗です。(ディスプレイに埃が付いてるのは、ディスプレイを綺麗にするためキムワイプで拭いてたら保護フィルムの角で削れてこんなになってしまったのです…)
以下に同じ画像を表示したUMIDIGI A5 PROとHTC 10の画像を貼ります。ディスプレイの画質に関しては比較できませんが、大まかな色味はこんな感じです。
サウンド
イヤホン(JVC HA-FX700)
この手のやすいスマホとしては音質は結構良いのではないかと思います。高音質モデルにありがちな低音ブーストで味付けされたような音ではなく、フラットで素直な音を鳴らしてくれます。低音で解像度が劣って軽くボワついてしまったり高音の伸びが弱い部分は感じられますが、スマートフォンと考えれば十分及第点と言えます。また先程述べたようにフラットな音なので聞き疲れするようなこともないのも良い点でしょう。一方で、軽くですがホワイトノイズが乗ってしまっています。これは設計にあまり時間とコストを掛けられない格安スマホの宿命なのかもしれませんが、音質は良さげだっただけに残念です。
スピーカー
こちらに関してはまあこんなもんだろという感じです。安いディスプレイに付いているスピーカーという感じの音で、高音はうるさく中音や低音が酷いです。まあ1万円のスマホなので期待してはいなかったですけど…
マイク
可もなく不可もなく。聞こえればいいのでそんなに気にしませんが、ノイズキャンセリング的な機能はありません。
その他
長所
- 買ってすぐ使える(ケースや保護フィルム)
- DualSim+MicroSDカード
- 無駄なプリインストールアプリがない
- 安定したシステム
- 大容量バッテリー
短所
- micro USB
- ケースがダサい
- 背面が指紋だらけに…
- アチアチのSoC
- au負荷
総評
1万円ほどの安い端末とは思えないデザインと、ゲームをしなければ気にならないスペック、そして短所が少ないことなど、まさに2019年を代表する高コスパだと言っても良い製品だと感じました。最初にUMIDIGIはコア向けの製品だと言ったが、修理などのサポートを期待しないなら多くのAndroidユーザーに勧められる製品だと言えます。
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